分化とは、細胞の成長のプロセス

甲状腺がんのほとんどを占める乳頭がんや濾胞(ろほう)がんは、性質がおだやかで、予後のよい「分化がん」です。一方、「未分化がん」は、すべてのがんの中でも、際立って悪性度が高いといわれます。
分化・未分化とは、もともとは細胞の成長のプロセスをあらわす言葉です。
細胞は分裂をくり返すことで、数を増やしていきますが、さらに分化をすることで、その細胞が属する臓器の働きを持つようになります。
甲状腺細胞も、甲状腺としての役割を果たすためには、分化をしなければ、役割に見合った形や機能を持てません。
未分化がんは、細胞としては未熟な状態にあるといえます。

分化がんが、未分化がんへ転化

分化がんが進んだ細胞は、急激に育つことはありません。細胞は、分化している度合いが高いほど成熟度が高く、細胞分裂も盛んではないのです。そのため分化がんは、進行が遅く、何年もそのままの状態がつづくことがよくあります。しかし、分化がんは、突然、未分化がんになることがあります。
未分化がんは、正常な甲状腺にいきなりできるわけではなく、長年にわたって存在していた乳頭がんや濾胞がんの性質が変わり、未分化がんに転化するといわれています。
甲状腺がんは、高分化の腺がん(乳頭がん、濾胞がん)から、低分化がんへと段階的に悪性転化し、未分化がんへ転化していくと考えられています。

医療法人社団金地病院