甲状腺の病気は、適切な治療をつづけていれば、日常生活に特に支障はありません。
療養生活のバックボーンとなるのが、毎日の「服薬」と、定期的な「通院」です。

服薬は医師の指示通りに自己判断で増減や中止をしない

抗甲状腺薬は、人によって差はありますが、大体数年から、ときには10年以上飲みつづける場合もあります。
長いと感じるかもしれませんが、薬は元気に暮らすための基本です。服薬を、ぜひ毎日の習慣にしてください。

●飲み忘れない

抗甲状腺薬は、効かないことはほとんどないのですが、一日でも飲み忘れると効果は発揮されません。飲み忘れた場合は、次の日からまた決められた量を飲みます。忘れた分を、まとめて飲むことはやめてください。

●指示通りの量を飲む

効かないからと、一度にたくさんの量を飲まないようにしてください。

●自己判断でやめない

症状がよくなったからと自己判断をして、量を減らしたり、飲むのをやめることは、一番よくありません。再発の原因になることがあります。

●体調の変化は医師に相談

薬を飲んでいて、気になる症状があらわれたら、医師に相談してください。定期的な通院はまだ先のことでも、急いで受診しなければならない場合もあります。

治療中も治療後も定期的な検査が必要

甲状腺の病気は、薬を飲んでいる間も、治療が終わったあとも、定期的に通院をして、検査を受けることが大切です。治療中は通院をしていても、薬をやめたあとはどうしても病院から足が遠のきがちです。6カ月に1度は血液検査を受けるようにしてください。

  • 病気の再発をいち早く見つけ、重症化しないうちに治療することができます。
  • 薬をやめて数年すると、甲状腺機能低下症があらわれる場合があります。定期的にチェックしていれば、早く見つけることができます。
医療法人社団金地病院