甲状腺ホルモンが、必要以上につくられてしまう

バセドウ病は、甲状腺機能亢進症の代表的な病気です。
甲状腺機能亢進症とは、血液中の甲状腺ホルモンが過剰になっている状態の病気です。もっとも多いのがバセドウ病で、日本人の場合、甲状腺機能亢進症の90%以上はバセドウ病です。
ただし、甲状腺機能亢進症はバセドウ病以外でも起こりますので、「甲状腺機能亢進症」イコール「バセドウ病」ではありません。甲状腺機能亢進症は「病態」をあらわす言葉、バセドウ病は「病名」なのです。

病気を引き起こすのは、自分の甲状腺を刺激する自己抗体

バセドウ病では、体内で、自分自身の甲状腺に対する自己抗体(抗TSH受容体抗体、TRAb)ができ、これが甲状腺を刺激するために、甲状腺ホルモンが過剰につくられてしまいます。
甲状腺ホルモンの量を調整するバセドウ病の治療方法は3種類あります。
初めは薬を服用し、薬の副作用や病気の状態により、経過中にほかの治療方法も考えます。

若い女性に多いが、男性患者も少なくない

バセドウ病は、若い女性に多い病気ですが、男性も少なくありません。
甲状腺の病気全体を見ると、患者さんの男女比は、男性が1に対して女性は6。バセドウ病だけに限って見ると、男性1に対して女性は4。甲状腺の病気の中でバセドウ病は、比較的男性でもなりやすい病気です。
年齢的に見ると、もっとも多いのは20歳代と30歳代で、小児にもあります。

医療法人社団金地病院