のどの「はれ」や「しこり」で、病気に気づくこともある

甲状腺が「のど」のあたりにあることは、だいぶ知られるようになってきましたが、正確な位置や、その働きについては、一般的にはまだまだ正しく理解されてはいないようです。

甲状腺は首の正面、のどぼとけのすぐ下にあります。蝶(ちょう)が羽を広げたような形をしていて、主に3つの構成部分からなっています。右側は右葉(うよう)、左側は左葉(さよう)、中間の部分は峡部(きょうぶ)と呼ばれます。
正常なときは、右葉と左葉それぞれが、縦は約4~5cm、横は約2~3cm、厚さ約1cm、重さは15g前後。親指を2本並べたほどの大きさで、気管(空気の通り道になってる呼吸器)にはりついています。
甲状腺の裏側には、小さな米粒ほどの大きさの副甲状腺が、左右上下1個ずつ、計4個あります。
甲状腺と副甲状腺は、どちらも内分泌腺(ないぶんぴつせん)ですが、分泌するホルモンは異なります。甲状腺は、平たく、やわらかで、筋肉におおわれていますので、通常は首の皮膚を上からさわっても、どこにあるかわかりません。
しかし甲状腺が病気になると、はれたり、かたくなってきて、手でふれることができるようになります。また、ある程度以上に大きくなると、目で見てもわかるようになります。
このような首の「はれ」や「しこり」から、患者さん自身が異常に気づくケースもあります。

医療法人社団金地病院