バセドウ病の治療 ①
自分に合った治療法をどう選ぶか
体力、年齢、社会的事情などを考慮して選ぶ
バセドウ病の治療は、現在、「薬」「放射性ヨウ素(アイソトープ)」「手術」の3通りの方法が中心になっています。
3つの治療法には、それぞれ長所と短所があり、患者さんによっても向き不向きがあります。
治療は、最初は薬物療法から始めます。薬の副作用や病気の状態により、経過中にほかの治療法も考えますので、医師から十分な説明を受け、自身の年齢や、社会的、身体的な条件なども総合的に考慮しながら判断してください。
3つの治療法の長所と短所
薬による治療 (抗甲状腺薬の服用) |
放射性ヨウ素 (アイソトープ)治療 (放射性ヨウ素のカプセルを服用) |
手術による治療 (甲状腺の摘出) |
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長所 | 外来通院で治療できる 妊娠・出産、授乳が可能 治療法が簡単 |
治療が簡単 治療費が安い 再発がない 甲状腺が小さくなる |
早期に確実によくなる 甲状腺機能の回復が早い 再発が少ない 大きな甲状腺腫も可能 |
短所 | 治療期間が長くなる 副作用がある 再発しやすい |
甲状腺機能が低下することがある 眼症状が悪化することがある 特殊な設備が必要 妊婦や授乳中の人はできない 効き方に個人差がある |
入院が必要となる 手術の傷あとが残る 医師の技量によって術後の合併症や、治療成績に差が出る |
向く人 | 年齢制限はない 甲状腺のはれが小さな人 薬を規則的に服用できる人 |
19歳以上の人 薬で治りにくい人 6カ月以内に妊娠の可能性がない人 手術後に再発した人 合併症のある人 |
若い人から中年者 薬で治りにくい人 甲状腺腫が大きい人 甲状腺腫瘍を合併している人 薬の副作用がある人 社会的事情があり早期に治したい人 |
向かない人 | 薬の副作用が出る人 きちんと服用しても、効果があらわれない人 |
妊娠中、あるいは近い将来に妊娠を希望している人 現在、授乳中の人 |
甲状腺機能がまだ高い人 重症の合併症がある人 |
医療法人社団金地病院